【完】狼ご主人様と子羊ちゃん
「もちろん!あんなのと一緒になんて_________」
「あんなのって、どんなの?」
帰れるわけない、という言葉は、鋭い声によって遮られた。
その声に聞き覚えがあり、恐る恐る上を見上げると、冷たく微笑んだ辻宮が居た。
「ご……主人、様」
「あのさ、待ってろって俺、言ったよな?」
言いました。確かに……言ってましたよ、はい。
えへへ、と誤魔化すが、辻宮の冷たい微笑みは終わらない。
「まさか、逃げようとしたんじゃ________ 無いよなぁ?」