【完】狼ご主人様と子羊ちゃん




そう言った辻宮をキッと睨み付ける。



「……じゃ、座ってください。
……届かないんで」



無駄に背が高すぎなんだよ、こいつ。
不便でしょうがないよ、私が。



辻宮は言われた通りにちょっと屈む。



「……目、瞑ってください」



そう言うとスッと目を閉じた。



その精悍な顔がすぐ近くにあって
柄にもなく、ドキドキする。



こ、こんな男にときめくな!
なりやめ心臓!!




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