【完】狼ご主人様と子羊ちゃん
という苛立ったような声が聴こえてきて。
夢なんかじゃないって、当たり前だけども確信したのだ。
ドアを開けるのはなんだか危険な感じがするから、とりあえずドア越しに話しかける。
「ええと……何故、ここに居るんですか」
「とりあえず開けろよ」
「いってくれないと、開けません」
そう言うと、チッと舌打ちする声が聴こえてきた。
……いやいや、舌打ちしたいのは、こっちですからね??