SONG OF TEAR
「雫…良かっ……た…」
目を覚ますとお兄ちゃんが涙を流しながらあたしを見ていた。どうやらあたしはまだ生きろと言われてるらしい。
お母さんもお兄ちゃんも、悲しそうな眼をしていて本当に死にかけたと思った。
「生きたいよ…!!」
そう叫ぶと先生は小さく首を降った。
分かってたのに。現実を思い知らされた気がしてならない。最近は一度寝たら何日も眠り続けるのが当たり前だ。
「ごめんなさい」
涙を見られない様に布団に潜り、涙で枕が濡れるほど何年ぶりかに泣いた。