SONG OF TEAR
「多分、もうすぐ死ぬね」
今のあたしは多分ビックリするくらい冷静な顔してるんだろうな、と思う。なんて冷めてるんだろう。
まだ生きること諦めては無いのに―。
「…君も、俺と同じ病気なんだ?」
感情なんて持ってないみたいに、酷く冷たい目をしていた。さっきのあたしがしていたのもこんな表情なんだろう。
「分かんないけど、うん」
視線を合わせられない。この人はあたしと同じ運命を背負ってるんだと思うと胸が締め付けられた。
「でも、君は生きなよ。あたしの命をあげるから―」
今日初めて会ったばかりなのに何故こんなこと言えたんだろう。何で簡単に生きること諦めてたんだろう。
あたしがふと考えていると頬に冷たい雫があたった。