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――…
―――…



「おはようございます」
『おはよう』



 想像通り…。1番最初に出勤していた。窓は開けられ、秋の香りと共に涼しい風が入っている。



 拭き掃除、花瓶の水替えを手際よく終えていく。



「あっ…」



 何か思い出した様で慌てて給湯室へ入った。戻ってきて理由が分かった。



「遅くなりました」
『ありがとう』



 俺の分だけのコーヒーだった。



 それからコピー機の用紙補充、その他備品の在庫チェック。



 こんな緩い環境なのにハード面は隙がない事に驚いた。全て君島が揃えていたんだ。



『君島さん』
「はい」
『この時間を使って此処の事を聞いても良いかな?』
「勿論です」



 全てを終えた様で窓を閉めている。何事も無かった様にさせている様に感じた。



『君島さんもコーヒー飲みながらね』
「お言葉に甘えます」



 コーヒーを入れて椅子も持って戻って来た。


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