恋愛相談所〜貴方の恋をサポートします〜
クラスの皆に声を掛けてから、急いで図書室に向かう。



「図書室・・・・ここだ!」

ドアには、<恋愛相談所> と書かれた札が掛けてある。

「こーんにーちはー!」


元気にあいさつをすると奥のドアから美少年が出てきた。

「やっぱり来たねー!」

そういって、私をドアの方へ手招きした。

「失礼しまーす・・・・」

部屋に入ると奥の机に藤井くんが座っていた。

「よ。」

藤井くんが小さくあいさつをする。


やっぱりかっこいいなぁ・・・・
私が藤井くんに見とれていると後ろから顔をのぞかれた。

「わ!」

さっきの美少年だ。

「ねー!僕のこと忘れてない??」

ごめん忘れてました・・・・

「え、そそそんなことないよー!私、美咲!宜しくね!!」


自己紹介をすると、 知ってる って軽くつっこまれた。

「僕、田上悠斗(たのうえ ゆうと)! 宜しくねー!」

かっ・・・・!かわいー!!

「ゆうと?よろしくー!」

こんな明るいゆうとと、クール藤井君がなんで一緒にいるんだろ・・・・?

不思議!

藤井君を見ると、なにやら分厚い本を見ているみたい。


「何読んでんの??」

覗き込むと、そこにはたくさんの男の子の写真とその男の子達の趣味や特技、好きな食べ物などなど・・・・色々なことが書いてあった。


「これ、なぁに?」

藤井君に尋ねる。


「ん?あ、あぁ。」

「あぁって・・・・?ちゃんと説明してよー」


私が藤井君の顔をのぞき込むと藤井君は少し考えてから口を開いた。


「・・・・いいか?美咲。落ち着いて聞けよ?」


な、なんか深刻そうな話だな・・・・

「わ、分かった。」


私は大きく首を縦に振った。


「俺たちがやってる恋愛相談所って言うのは、まぁ・・・・お見合いみたいなもんだ。」


お・・・・お、お、お見合い!?

「まぁ、落ち着けって!」

藤井君が私の肩をおさえる。

「俺たちは、この恋メニューから自分のタイプの異性を選んでもらって、相手のOKがもらえたらデートの日にちとかを決定するんだ。」

あ、あぁ。そういうことか!

なんか、いい仕事じゃん!

「で、その後は・・・・まぁ本人達次第だ。」

「付き合うか付き合わないかってこと?」

「あぁ。」


ふーん。恋のキューピットになれるってことだよね?

なんか・・・・悔しいけど私にむいてる仕事かも!

「そこでだ。好きなヤツと違う女をくっ付ける腕前のお前を雇いたいんだ。」


やっぱりね・・・・!


でも・・・・断る理由もないし・・・・


「うん!いいよ!」

面白そうだし!

「ホントか?」


藤井くんが私の両手をぎゅっと握り顔を近づける。


か、顔が近い!

カッコいいし!


「うん!い、いいよ!だ、たがらて、手を話して!」

ドキドキして心臓が飛び出しそう・・・・


「あ、わりぃ。」

藤井君が手を離した後も心臓はバクバクしてる。


どうしちゃっんだろう・・・・
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