Love Rose.
「「「彼氏が出来たぁ?!」」」」
「ちょ、声大きい」
いくら個室とはいえ、気を遣う。
「あんたが男作るなんて、いつぶりよ?」
そう偉そうに言っているのは、目の前で生ビールを一気飲みしたばかりの、前野千華子。
「男作るって、もうちょっと言い方無いの?」
千華子の隣で呆れているのは、青山純。
じゃあどういう言い方ならいいのよー、と既に酔いが回っている千華子に、純と二人してため息をつく。
「ふふ、すーちゃん、よかったね」
そして、私の隣に座る篠田京香に癒される。
これが、いつもの飲み友達。飲み風景。
「ありがとう、京香」
「うん、で、どんな人なの?」
興味津々で聞いてくる京香。ちょっと珍しい。
「私も聞きたいわ。だって大学の時以来じゃない?」
そう言った純に、今更ながら、そういえばそうだと気付く。
「えっと、会社の上司なんだけど…」
「…上司?」
上司と言う言葉に、酒のツマミを突いていた千華子が反応する。
「…上司って…すみれが課長なわけだから、その上司なら…部長クラスか、それ以上よね」