だいっきらい。やっぱだいすき。


ダンダンダンダンッ!

心臓の音とバスケ部のボールをつく音が
重なる。


あ。


戸張だ…。


やっぱりかっこいいな…。

性格も好きだった。
うちは中身を重視するしいい人だなって
思ってたんだけど

なんか…。


戸張にあたし嫌われてるしな…。

正直つらいよ…。



あ。転入生だ。


おっきい…。

身長180はあるな…。





バゴーーーーーーーーーーーンッ!!!!!!!!!!



「いったーーーーーーーーーーーーい!!!!!!!!!!!!」

「亜樹!!!!!!何ぼーっとしてんの?」

「あ、ごめごめ。考え事してた。」

「そ。あと15分だよ。早くやろ!」

「うん!!」

      ・
      ・
      ・

「亜樹?」


あたしこれからどーしよ…。

「亜樹?!」

「へ?!なに?!」

「いつまでぼーっとしてんのよ。悩みあるでしょ?」

「…。」

「いつもんとこ行こッ!!」

「うん…。」




「あたし、ミルクティー。亜樹は?」

「ん―…。スペシャルオレンジで。」

「亜樹っていっつもそれだよね。」

「うん。だいすき。
 あたしって人見知りじゃん?
 でもね、信用したひとは一生信用するよ?
 このオレンジジュースも同じ♪」

「そっか♪で?悩みは?なんとなくわかるけど。」

「……。あたし、戸張諦めようかなって。」

「そう…。いいんじゃない?」

「それでね、転入生のひとのことが少し
 気になってるの。
 新しい恋でもして切り替えたい。」

「あたしは応援するよ。」

「ありがとう…。涼くんとはどうなの?」

「あんたねぇ…。人の心配はいーの!頑張りなさいよ!
 自分のこと!!!」

「わかったよ(笑)リア充だもんねぇだ!」

「うるさいな~」




あたしはこのときまだ甘くみてた。

恋愛というものを。


こんなにも辛くて

自分の意思なんてどこだへ吹っ飛びそうで…。


恋愛ってなんなんだろう。








よかった。

愛に話せて。


新しい恋がんばろう!



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