奴隷戦士
*
目を開けると、やはり裸の上に白い布がかけてあって、たくさんの管に自分の体がつながれてあって、天井まである大きな鏡のある部屋に寝かされていた。
これで何度目だろうか。
前回と違うのは、頭が重たいことと、なぜか体がしんどいことだった。
重たい体をひきずってこの部屋を出ると、ヤンと目が合った。
眉を下げて不安そうな顔をしながら、ぺたぺたとぼくの体に触っては、異常がないか確かめる。
「おお、体は大丈夫か」
この人にとても心配されたのはこれが初めてのような気がする。
でも、答える気にはならなかった。
「そうか、無事か」
何も言わないぼくをおぶってヤンは、庭園へ出た。
フィーネと出会った場所とはまた別の、噴水がある庭だった。
「淡路の剣はどうだ?」
ヤンが稽古の結果を聞いている。
淡路の剣技を使えと言われて、どれくらい経っただろうか。
たくさん時間が経った気がするし、そうでもない気もする。
なにも答えたくなくて、黙る。
ヤンと目を合わせるのが怖くて、黙って噴水を見た。
実際、淡路の剣なんて使いたくない。
でも、使わないとあのウサギと呼ばれる化け物を倒せないと感じた。
目を開けると、やはり裸の上に白い布がかけてあって、たくさんの管に自分の体がつながれてあって、天井まである大きな鏡のある部屋に寝かされていた。
これで何度目だろうか。
前回と違うのは、頭が重たいことと、なぜか体がしんどいことだった。
重たい体をひきずってこの部屋を出ると、ヤンと目が合った。
眉を下げて不安そうな顔をしながら、ぺたぺたとぼくの体に触っては、異常がないか確かめる。
「おお、体は大丈夫か」
この人にとても心配されたのはこれが初めてのような気がする。
でも、答える気にはならなかった。
「そうか、無事か」
何も言わないぼくをおぶってヤンは、庭園へ出た。
フィーネと出会った場所とはまた別の、噴水がある庭だった。
「淡路の剣はどうだ?」
ヤンが稽古の結果を聞いている。
淡路の剣技を使えと言われて、どれくらい経っただろうか。
たくさん時間が経った気がするし、そうでもない気もする。
なにも答えたくなくて、黙る。
ヤンと目を合わせるのが怖くて、黙って噴水を見た。
実際、淡路の剣なんて使いたくない。
でも、使わないとあのウサギと呼ばれる化け物を倒せないと感じた。