【短編】拝啓、初恋のキミへ。
こんなときは。
私は鞄から手紙を取り出した。
カサッ。
私の 宝物。
“せっかくのイベントも美佳がいないとつまらないよ。”
“早く美佳に逢いたい”
手紙を読んでると、雨が降り出した。
ポツ……
「雨…?」
「…あっ、手紙濡れちゃう。」
私は慌てて手紙を鞄に入れた。
そして、周りを見渡した。
でも…
ほかに雨凌げそうな場所もないし、携帯ないし……
ここから、動くわけにいかなかった。