【短編】拝啓、初恋のキミへ。
―美佳side―
保健医に支えられ、ベッドに手をついてると、保健医は咲也くんに話しかけた。
「結城くんも送ってくわよ?」
しかし、否定の言葉。
「いや…俺は歩いて帰れますんで…
それじゃ」
そう言って、保健室を出て行く咲也くん。
話せなかった………。
「そう…橘さん車までは歩ける?
傘は持ってるわよね?」
「すみません…今日傘持ってなくて…」
「え?でも、傘置いてあるわよ?」
そう言って、傘を渡してくれる先生。
でもこの傘は……。
咲也くん…………。