【短編】拝啓、初恋のキミへ。



「美佳」


咲也くんは、泣きそうな笑顔で私の名前を呼んだ。



でも呼ばれた途端、私の涙腺が緩んだ。

咲也くんは、

あの頃の優しいまんま








「……ごめん…ごめんな。

美佳だけが、ずっと好きだった」


そう言って、私を抱きしめる咲也くんの手は、とても優しくて、温かかった。



ここが、私の安心できる場所……。
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