IMITATION LOVE



「ママ…?」


控え目にノックをして、スライド式のドアを開ける。




「えっ……?」






…と、そこにいたのは、ママではなく、スーツを着た男の人だった。




開けた瞬間ばっちり目が合ってしまった私はびっくりするのと同時に、ものすごい恥ずかしさに襲われた。



…病室間違えたかも……。



「ごめんなさい!間違えました…。」



「ちょっと待って!

多分…間違えてないと思うよ」



そうスーツ姿の男の人は言って、首を傾げて私に聞いた。



「世羅…だよね?」




…どうして、私の名前知っているの?


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