IMITATION LOVE



私が住むこの町には、それなりに有名な砂浜があって、夏休みになると内陸の県から旅行にくる人が多い。



…多分、近くに国営の海浜公園があるから、それとの相乗効果?ってやつだと思う。



「買い出し行かなきゃね…。


今日宿泊する方は…確か2組だったはず。」




ママは小さな民宿を経営しているシングルマザー。




…とは言っても、ママのおばあちゃんが少しだけお金持ちだったから経営していけてるようなもんだって、私が高校生になったときを見計らったのか、その時始めて打ち明けてきた。




「じゃあ、ママ買い物行ってくるわね。」


「いってらっしゃい。」




ひらひらと手を振って車庫に向かうママを見届けて、私は家の中に入った。




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