モルフェウスの誘惑 ※SS追加しました。
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真山は苦しんでいた
正直、梓への気持ちはもうない
いや、愛情はなくただの情がばかりが残っていた
一度は共に歩もうと決めた相手
身も心も愛して止まなかった相手
けれど、今残るのは自らを壊すほど追い込んでしまったという、梓への罪悪感
それだけだった
その思いとは反対に、美雨への想いは募る一方だった。真山の手にはまだハッキリと美雨の肌の感触がリアルに残っていた
『美雨…お前の名前すら俺は声に出して呼ぶことすら許されないのか』
そっと梓に目を向ける
相変わらず、リビングの定位置に座り窓の外をじっと見つめている
『梓がいなければ…』
一瞬、良からぬ考えが真山を支配する
慌てて、その考えを振り払うと真山は梓と自分の為にコーヒーを入れる準備をする
リビングに少しずつ広がるコーヒーの芳ばしい薫りに、真山は漸く平常心を戻しつつあった
梓の目から涙という液体が溢れていることに気づく事もなく、真山はただその薫りに酔いしれていた
真山は苦しんでいた
正直、梓への気持ちはもうない
いや、愛情はなくただの情がばかりが残っていた
一度は共に歩もうと決めた相手
身も心も愛して止まなかった相手
けれど、今残るのは自らを壊すほど追い込んでしまったという、梓への罪悪感
それだけだった
その思いとは反対に、美雨への想いは募る一方だった。真山の手にはまだハッキリと美雨の肌の感触がリアルに残っていた
『美雨…お前の名前すら俺は声に出して呼ぶことすら許されないのか』
そっと梓に目を向ける
相変わらず、リビングの定位置に座り窓の外をじっと見つめている
『梓がいなければ…』
一瞬、良からぬ考えが真山を支配する
慌てて、その考えを振り払うと真山は梓と自分の為にコーヒーを入れる準備をする
リビングに少しずつ広がるコーヒーの芳ばしい薫りに、真山は漸く平常心を戻しつつあった
梓の目から涙という液体が溢れていることに気づく事もなく、真山はただその薫りに酔いしれていた