モルフェウスの誘惑 ※SS追加しました。
美雨は内心、真山がまた次の日も来るのではないかと心配していたが、
結局、真山が姿を現す事はなかった

あの日の事を思い出すと、とてつもなく不安な気持ちになったが、
雑貨屋でのんびりと働き、休みの日には杜のところへ行きモデルをし、美登の楽しい話を聞くという

それなりに穏やかな日々を送っていた

真山もきっと酒の勢いだけで来たのだろうと
美雨はそう考えていた

けれど、
これはこれから起こる嵐の前の静けさでしかないことを、美雨は全く想像だにしていなかった







ある日の朝、
バイト先である雑貨屋に行った時だった

店の前まで来ると、パトカーが数台止まっていた
急いで店に駆け寄る美雨
関係者であることを伝え中に入ると
店内は荒らされて見るも無惨な状態だった

呆然と立ち尽くす美雨に

「美雨ちゃん、悪い。暫くの間、店閉めるわ」

と、いつになく神妙な顔でオーナーである神村が言った

「一体、何があったんですか?こんなひどいこと…」

すると、

「警察のものですが、少しお話を…」

美雨に声をかけてきたのは、
見た感じ美雨とあまり、
年が変わらないような若い男の刑事だった






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