秘密な男女
「俺…葵みたいなバカは嫌いじゃないかも…」




その顔には寂しさも含んでいるように思えた




「俺の周りの奴らは俺の表面しか見てねぇよ

…俺の表面しか要らないんだ」




「…………」




返す言葉が見つからない




代わりに私はそっと立花くんを抱き締めた




「葵……」




「立花くんの表面が好きっていう人がいるならさ

その相手を表面だけで幸せにしてあげてるってことだよね


すごいことだよ。うん。



それに私が皆の分も立花くんを見てるよ

だから内面は私に出したらいいじゃない


受け止めるよ



あ…私にで…できる範囲のことなら…ね」




私はキスのことを思い出し付け足す





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