秘密な男女
次から次へと溢れでる涙を必死で止めようとしながら


首を横に振る




「葵?」




立花くんは私を少し離すと優しい手つきで涙を拭ってくれた




『葵』




この名前で呼んでくれることが
こんなに幸せなことなんだと初めて気づいた





私…この気持ちを伝えてもいいんだよね?




迷惑にならないんだよね?




「言ってくれないと分からないよ?」




ぼやけていた視界が開けていく



立花くんを見ると優しく…本当に優しい眼差しで私を見ていた





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