Endless...
 

この公園で同い年くらいの人に会ったのは初めてだった。


『こんにちわ』

「‥‥?」

『おなまえは?』

「‥‥ユウ」

『わたしは、レイ!』

「いっしょに、やまつくる?」

『うん!』


ユウくんはあたしよりも少し身長が低くて、丸い目をしている。

青いスコップで砂をすくい、山に乗せていく。

照りつける日差しや、焼け付く砂の温度も感じない程、夢中で砂遊びをした。


気が付けば、空が茜色に染まりカラスが鳴いている。



『ユウくん、あしたもいる?』

「うん」

『じゃあ、またあしたね!』

「うん。バイバイ」



ユウくんに背を向け、公園を出る時に振り返った。

ユウくんは砂の山を小さな手でたたいて固め、その手で汗を拭った。

見つめるあたしに気付くことなく砂遊びに熱中するユウくん。


あたしは道路の白線を辿りながら、ルンルン気分で家に帰る。

初めての友達。

すごく嬉しくて、帰ってすぐにアキラに自慢した。



「良かったな!」

『うん!あしたもね、あそぶやくそくしたの!』

「おぉそうか!でも行く時には気を付けるんだぞ。車とか、チャリとか」

『うん!』


 
< 2 / 3 >

この作品をシェア

pagetop