辛い時こそ彼の隣



3階の廊下には人影もなく、
静かだった…。



教室に着き、
恐る恐るドアを開ける。





ガラガラ…




「……相沢!?」


颯は私を見て驚いている様子だった。

私も驚きを隠せなかった。

なぜなら……
颯の顔にはばんそうこうがはられていて、
アザのようなものがうっすら見えていたからである。


痛々しかった。



「…あんま見んなよ、何言っていいか分かんねーだろ。」

私は混乱していた…
どうして昨日、沙奈と会っていたのか…
どうして沙奈は、颯と一緒にいたのか…
なんで殴り合いになったのか…


そんな疚しいことしてたの…??


じゃなきゃ、
沙奈の彼氏だって、颯を殴ったりはしないはず。




2人の関係が知りたい…。

そう思った。


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