仕返し屋
舞の企画を上にあげた部長には、
ほんのちょっとだけじゃ物足りないコースで仕返しした。


以前、美鈴の洋服にコーヒーをこぼし、謝りもしなかった同僚Y子にはほんのちょっとだけコースで仕返しした…―。


少しでも、気に入らなかった事があると、美鈴は仕返し屋に依頼をするようになっていた。

お金はかかるが、相手の困った顔を見るのが、なんともいえず、快感になってきていた。




…―そんなある日、
「美鈴~。私ね、彼氏できたんだ。」

ランチ休憩の時、マキが突然そう言った。

「へ~…誰?」

とりあえず、そう尋ねてみたが、あまり興味はなかった。

美鈴の頭の中は、次は誰に、どんな仕返しをしようか…―そんな考えでいっぱいだった。


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