恋の魔法 夜の虹
01これは運命?
ピピピピ ピピピピ 

目覚まし時計の音がけたたましく鳴り響いた。今は6時。私は腕を伸ばし、目覚まし時計を止めた。

「ぅ、う~ん……」

体を伸ばし、ベッドの傍にあるカーテンを開いた。

太陽の光が当たり、体が温まった。また寝そうになったが、そうはいかなかった。

「あぁ、起きなきゃ……」

ルームウェアを脱ぎ、新しい制服に着替えた。

今日から私は高校生だ。前までセーラー服だったけど、憧れのブレザーを着ている。

私は鏡の前に立ち、くるくると回ってみせた。

「……よしっ」

私が今日から行く高校は、白炎高等学校。この高校の特色は夏はセーラー服、冬や春はブレザーだ。どちらも私好みのデザインだし、可愛い。

私は誰もいない一階に下りた。

私は一人暮らしなのだ。母さんも父さんも海外出張で家にはいない。帰ってくるのは年に1回か2回。

……寂しいなんて、思ったことはない。

私はこんがり焼けたトーストにバターを塗り、口に頬張った。

7時になり、時間になった。

バッグを持ち、玄関あるロファーを履いた。

「行ってきます」

私以外誰もいない家に向かって、そう言った。



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