お星様になりたい
~放課後~
「初果ーーっ!今からみんなでカラオケ行かない?」
クラスメートの友達数人が、終礼が終わるとほぼ同時に、そう聞いてきた。
このクラスで一番派手な女子のグループだ。
「うんっ!いいよー!」
あたしは、即座にその場の空気を読み、笑顔で返事をした。
「やった!じゃあ行こ!」
そしてカバンをつかむや否や、あたし達ははしゃぎながら教室を飛び出した。
もちろん、明日までの宿題や、教科書は全てカバンに入っている。
まさか、「あいつ」に会うなんて。
あれから、全てにおいて「完璧」を貫き通してきたあたしにとって、これから起きる出来事は全くの想定外だった。