透明になりたい
3.心
「ねぇ、海陽?」

僕の隣で僕の名前を呼ぶのは、


「なんだよ、美苑?」

服部美苑(ハットリ ミソノ)。


「なんでさっきからぼーっとしてるの?」

「・・・・。」


小さい頃の記憶が頭の中をぐるぐるまわっていた。


「海陽ってマイペースだよね~。」

「じっくり考えてから行動してんの。」

少し意地を張ってまた歩き出す。


「ぼーっとしてんのは駄目でしょ。(笑)」

「~~~っ」

何も言えなかった。
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