透明になりたい

音色

「ねぇ、海陽?」

「何?」

さっきから呼んでくるのはやっぱり美苑。



「なんで海陽ってそんな冷たいの?」

「別に。」

美苑は幼なじみだ。

小学校に入学すると同時に僕の家の隣に引っ越してきた。


「私美苑♪よろしくね♪」

人見知りのしない明るい女の子だ。


「海陽って、いっつも冷たいよね~。小さい頃はあ~んなに優しかったのに!」

「そんなことねぇよ。」

「・・変わっちゃったよ。」


僕は確かに世話好きで、ほっとけないタイプの男だ。


だけど・・僕は変わった。


だって、あの子がいないから・・
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