透明になりたい
「音ってキラキラしてるか?」

「してるもん。 海陽は黄色好きじゃないの?」

「ん~~・・俺は白が好きだから。」

僕は白が好きなんだ。


それで、透明になるんだ。



「ふぅ~ん・・。 あ、美月おはよー♪」

テキトーに流されて、すぐ横を通っていった友達に挨拶する美苑。


「おはよ、美苑♪今日も海陽君と登校?」

「だから違うってばッ」

「・・・・」


僕と美苑の関係を勘違いする奴らもたくさんいた。




ただ僕らは幼なじみなだけだし、幼なじみってゆ~より、正しく言えば、小学校1年生から少ししゃべるくらいだし、家がただ隣で一緒に来てるだけだし・・・。



僕らは、お互い大切な存在だとは思っていなかった。



美苑の恋愛相談もしたことがある。


振られちまったけどさ。


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