透明になりたい
「・・遠く見てたら俺が泣いてると思うの?」

なんだそれ。


「だから!心配してたのッ」


心配?なんでコイツが僕の心配をしなきゃいけないんだ。


だって、どうでもいいじゃん。

僕がどこを見てたって、関係ない。



「ねぇ・・。なんでいっつも・・・・そんな瞳すんの?」


美苑は僕の目を覗き込んできた。


「は?!(笑) どぉした?」

「・・・・何かを追ってるみたい。」



夕焼けの陽射しが廊下の窓から漏れて、僕らを照らした。


その光で、美苑の顔は見えなかったけど、声のトーンから考えると、、、





やっぱり僕の心の中を見透かしていた。
< 39 / 48 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop