透明になりたい
コイツはいつも僕を見透かすんだ。

別に泣きそうになんてなってねぇけど。


僕の目をいつも見る。



「追ってるって・・お前さ~、漫画の読みすぎ?(笑)」

僕は笑いながら歩き出した。


「違うぅ!アンタ何もわかってないッ こんなに人が心配してんのにッ」

「だから何がわかってねぇの?! ってか、心配って何?!」

いつもコイツは僕につっかかってくる。

だからめんどくさいんだ。



「だって海陽の目いっつも淋しそうなんだもん!そんな目しないでよッ」


はぁ?!


「心配してるとか言っといて、最終的に人の悪口言ってるだけじゃねぇか!」

なんなんだよ、まったく。

どうせ僕の目は変ですよ!


「違うってば!だからッ 言いたいことあんなら言いなさいッてこと!」

「・・・・言いたいこと?」

なんだそれ?


「なんか・・いっつも何か言い残してる気がする、海陽は。」


「めんどくさいなー、お前は。」

僕が天井を見上げてまた美苑の前を歩き出す。


「はぁ?!めんどくさいって何?!」

キレた美苑。


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