透明になりたい


「じゃあ宿題は明日頑張るからさ!・・・午後、用事ある?」

「は?用事あるのはお前だろ?」


べつに僕は用事なんてないけど。どうせ暇だけど。


「じゃあさ、一緒に街行こうよ!」


「・・は?お前用事は?」

さっき午後は用事で宿題はできないと言った美苑。なのに何言ってんだ?

「ん?用事って、海陽と出掛けるって用事だよ?」


・・・僕が一緒に出掛ける前提でこいつは言っていたようだ。



「なんで休みの日までお前と一緒に外歩かなきゃいけねぇの?」

ため息をつきながらそう言った。


「だって・・」


俯いてそう呟いた美苑。


「もう!いいじゃない!じゃあ午後!空けといてね!2時頃海陽んち来るから!」


それだけ言って、美苑は家を出て行った。


「え、ちょっ」


は?!意味わかんねぇ!
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