真夜中のハニーミルク
ひみつの時間
私は不眠症になった。
夜が怖い。
連れて行かれそうで。
どこか遠くの暗いところへ。
ママが病院に泊らない夜は特に、何か黒いものが私を連れ去って行きそうで怖かった。
「柚希ちゃん、もう寝る時間だよ」
看護師さんが見回りにやってくる。
「…寝られないの」
「目閉じてヒツジさん数えて」
「もう300まで数えたよ」
「じゃあ500まで数えてみて」
そんなの無理。
1000だって、100000だって。
夜が怖い。
連れて行かれそうで。
どこか遠くの暗いところへ。
ママが病院に泊らない夜は特に、何か黒いものが私を連れ去って行きそうで怖かった。
「柚希ちゃん、もう寝る時間だよ」
看護師さんが見回りにやってくる。
「…寝られないの」
「目閉じてヒツジさん数えて」
「もう300まで数えたよ」
「じゃあ500まで数えてみて」
そんなの無理。
1000だって、100000だって。