真夜中のハニーミルク

見つかった！

逃げようとした、そのとき。


「しぃーっ！」


人差し指を立てて、私に向かって言う。

…え？？？

そして、音をたてないように小児病棟のドアを開けて、私を外に出した。


「こっちおいで」


先生は手招きして職員用エレベーターに私を乗せた。

どこに行くんだろう？

先生の長い指は、２階のボタンを押す。

ゆっくりと降下を始める。