真夜中のハニーミルク
「大北先生、シンポジウムが始まりますよ。おっしゃってた城東医大のホープの先生です」
同僚の先生方に呼ばれ、彼はうなずいた。
あのときと同じ笑顔だった。
「あのっ…ありがとうございました!あの時は言いそびれてしまって…」
ドキドキした。
二十数年前、言えなかった言葉。
やっと言えた。
「こちらこそありがとう」
先生はそれだけ言って、会場へ入って行った。
同僚の先生方に呼ばれ、彼はうなずいた。
あのときと同じ笑顔だった。
「あのっ…ありがとうございました!あの時は言いそびれてしまって…」
ドキドキした。
二十数年前、言えなかった言葉。
やっと言えた。
「こちらこそありがとう」
先生はそれだけ言って、会場へ入って行った。