【一人チャレンジ企画2】タイトル『視線…』
かつて、貴方と二人で暮らしていたこの部屋にいると…


ふと、視線を感じる事がある


解ってる


貴方なのよね?


私に向けられる


この熱い視線


間違いない


貴方なのよね


貴方が突然、この世を去ってもう五年…


正直、貴方の後を追えたらどんなに楽だろうと


それしか考えなかったわ


貴方のいない日常に、絶望し、狂気し私自身もうボロボロだった


だけどね


ある時から、私気づいたのよ


そう、貴方の視線に


貴方いつだって私を見てる


初めて出会った時と変わらぬ熱い視線で私を見てる


時には私の体を視姦する事さえあるわよね


私はそれすらにも溺れ、自分の体を自分で慰め


そして貴方の視線にまだ溺れている


この世には存在しない貴方に


< 2 / 6 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop