【一人チャレンジ企画2】タイトル『視線…』
男の舌が私の首筋をゆっくりと這う


私の唇から吐息が漏れ始める







まただ


この視線


私に刺さる様な視線


心臓を突き刺し、えぐりだしそうなほど


憎悪に満ちた視線






『ごめん…ちょっといい?』

目の前の男に断りを入れベッドサイドの写真立てを手に取る

『お前には俺がいるんだし、捨てちまえよ』

とイライラしながら男が言う

私は写真立てに向かい、そっとごめんと呟いた

すると





写真の中に写る貴方が、自身に満ち溢れたその目を閉じた


えっ…


怖くなった私は咄嗟に写真立てを投げつけ


この世に生きる男にすがりついた


『私をめちゃくちゃにして…早く早く…私を絶頂へと導いて…何もかも忘れたいのよっ!』

目の前の男は荒々しく私を押し倒すと

いきなり激しく私を攻め始める

目の前の男に与えられる快楽に溺れながら

いいの…これでいいのと心の中で繰り返す

ベッドの下に割れて転がる写真立ての事など気にする事などない

貴方はもうこの世にいないのだから…

私は絶頂を迎える瞬間に男にしがみつき

そして、ゆっくりと目を開ける








やっぱり




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