ままごと遊びで楽しもう
赤き姫君と幼きこども
子供の中のこどもは、無邪気故に好き放題だった。
「捕まえたー」
鬼ごっこの鬼役たるこどもが、赤き姫君の体に抱きついた。
最初から遊ぶつもりなどなかった姫君にしてみれば、ただの逃走。捕まえられた時点で困った顔をしてしまうのも頷けるが、「しょうがない」と言わんばかりにその子を抱く姫君は、人より数倍慈愛に満ちていた。
「捕まってしまいましたね。次は、私があなたを追いかける番でしょうか?」
「んー。飽きちゃったから、次の遊びがいい。おままごとがしたい」
「男の子でおままごとだなんて、また珍しいですねぇ」
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