ままごと遊びで楽しもう


こどもが、飽きるまで。

ただし、鬼ごっこの次はおままごととあるように、遊べる項目は多数ある。こどもから解放される時は、まだ遠い。けれども、付き合わなければ、またこのこどもは追ってくるだろう。


「あまり留守にすると、心配する方がいるのですが……。私は、お母さん役にしますか」


こどもを楽しませるのが先決だと、姫君はプラスチックのお皿を机に並べた。


皿の上には何もない、形だけの配膳でも、綺麗に並べられたそれらにこどもは目を輝かせる。


「おかあさんだ、おかあさんがしてくれることだねっ。“これが”当たり前のことだもん。お姫さまは、おかあさんにピッタリだけど――ボクには、おかあさんがいるんだ」


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