ままごと遊びで楽しもう


子供ではない『こども』には、子守唄以上の睡魔を与えてみせたが、夢の中でも遊んでいるらしく穏やかな寝顔だ。当分は起きないと見ていい。


「――さて」


次に行かなければならないと、みんなが特別な姫君はこどもを抱きかかえる。


ままごとセットが消え、こども用ベッドが出たあたり、ここに寝かしつけろとの意味なんだろう。


「後は、任せましたよ」


この子を思う『家族』へ。こんな世界を準備した『家族』に言葉をかけ、姫君はこどもを横にさせる。


今一度頭を撫でて、その場を離れれば、鳥肌が消えた。


こどもはこども同士でいるのが良いのだし、“そう思われている”。


子供を愛しすぎた故にそうなった、ならば、誰よりも子供の『家族』でいたいというのは言わずもがな。


どうして、何故。だなんて、こどもに聞くのはお門違い。


したいから、する。


それに振り回された大人の話。また追われてしまうのかと思えど。


「また、おままごとをしましょうね」


そんな家族(ごっこ)なら、いくらでも付き合おう。


あなたとて、特別なのだから。



< 9 / 9 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:3

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

物語はどこまでも!

総文字数/142,710

ファンタジー141ページ

表紙を見る
異常と呼べる愛を孕んで、君に吐き出し、自殺しよう

総文字数/14,543

恋愛(その他)18ページ

表紙を見る
どうしようもないほど、悪人で

総文字数/12,052

恋愛(その他)12ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop