思春期の恋
思春期の恋
それから、登校も下校も
柊司と一緒。
周りの視線を感じながら、
ヒソヒソ噂されながら、
私たちは、一緒に歩いた。
休み時間、柊司の教室を覗くと、
「麻井ー!彼女がきたぞー!」って、
柊司は、男子たちにバシバシたたかれてからかわれてしまって。
朝会で、体育館に並んでいると、
2クラス離れた柊司と、時々目が合って、
柊司が優しく笑うから、私もつられて笑顔になると、
周りにニヤニヤと笑われてしまった。
休み時間に、校庭でサッカーをして遊んでいる柊司を、
ベランダから見ていたら、
一緒にサッカーをしている男子たちが、こっちを指差して、
柊司がこっちを向いたから、
ちょっと手を振ったら、
やっぱり男子たちに、バシバシと柊司は叩かれてからかわれてしまった。
柊司からかわれて嫌じゃないかな・・・って気になったけど、
叩かれている時の柊司は、
すごく嬉しそうに笑っていた。