思春期の恋






私はというと、


ジャージを来て校内を歩いていると、


「お!お前女か!」



・・・と、


先生に男と間違われるほど、



ますます男っぽくなっていた。





前下がりのショートボブ。


髪を伸ばせば少しは女っぽくなるかと、

何度か思ったけど、


すぐに挫折してまた、


短く切ってしまっていた。



胸はぺったんこで全然成長しないくせに、

背はぐんぐん急成長を遂げて、



気づけば、163cm



気づけば女バス部長




男子には人気ないのに、
(ていうか、女に見られてない)



後輩の女の子たちにはやたらと好かれてしまって、



2年のバレンタインは、そのへんの男子よりも、


たくさんのチョコをもらっていた。






【颯子先輩大好きです!!】


そんな手紙も入っていて・・・




はいはい。どうもね。



私、女だけどね。




憧れてくれているのかな・・・


あなたが男子だったらね・・・






嬉しいような、悲しいような。。。





そんな中2を過ごし、




そして、引退試合も終わり、



後輩たちの涙で見送られて、




いよいよ、受験へと気持ちが動き始めた時だった。








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