◇◆近未来科学商品◆◇【CANDY】
大嫌いな人
「どうした、委員長?立てないのか」
と大きな手を差し出してくれるけど、どうしよう。
触りたくない!!!
こんな不良教師の毒牙にかかてたまるかぁ!!!!!
「ほら、早くつかまれって」
「ぁ〜ぅ〜……」
「あ〜、もしかして心配してんの?大丈夫だって!!ちゃんと立たせてやるってば」
いやいやいやいや!!!!
そういうことでなくてですね!?
触りたくないんですってば!!
「ほらっ!!早くしろって」
あたしの担任の教師は近寄ると両脇に手をいれ、あっという間に持ち上げて立たせた。
「っひぃ!!」
ゾワゾワと寒気が走る。
こんなことなら手を出せばよかった!!
あたしのバカ!!
あたしと大嫌いな先生の距離は近付いたまま、目の前に先生の胸板がドッシーンと待ち構えていた。
うわぁ〜ん!!なんでこんなに近いの〜!?
なんでか先生は離れてくれない。
一歩後ろにひくって事をしてくれない。
どいてよ〜!!!!!
「委員長?お前って……」
「な、なんですか?」
今度は威嚇するように見上げてみる。