◇◆近未来科学商品◆◇【CANDY】
「お前って、ちっちぇ〜なぁ」
成長止まってんじゃね?
と、あろうことか、この男はあたしの頭にごつい手の平を乗せてきた。
「せっ!先生!!!セッ、……クハラです!!」
……声が裏返ってしまった。
先生はそんなところがツボに入ったのか、ゲラゲラと笑っている。
「……ン゛ン!?橘先生?」
平常心を装うために咳払いをヒトツ……。
「セクハラは他の女の子にしてください」
ニッコリと微笑み、あたしは、教科書と飴を拾って愛しの先生のところへ行こうとした。
が、この人のせいで、また計画が崩れる。
「ふ〜ん。俺にそんな口聞いていいのかな?委員長??」
悪魔のような微笑を向けると、担任はあたしが拾おうとしていた飴をさっと拾い、あたしの目の前でピラピラと振った。
「委員長?学校にこんなお菓子持ってきちゃダメでしょ〜??」
「………ムッカー」
担任はあたしが拾った数学の教科書をチラッと見ると、
「それに、数学の勉強よりも英語の勉強しないと……成績がねぇ〜」
とさらに嫌味。