◇◆近未来科学商品◆◇【CANDY】
まさかの出来事
目が覚めると、そこは薬の香りがする部屋の中だった。
1番に目に入ったのは白い天井……。
薄い青色の仕切りカーテンが風で揺れていた。
「……ん?」
あたしは何故かベッドで横になっていた。
外から「わー」「きゃー」と若々しい声が聞こえる。
ここは……
多分、保健室。
なんだか頭がガンガンする。
なんだ、これ?
あたし、病気?
ゆっくりと起き上がって上状況を把握しようとした時、ベッドの左側に変な違和感があった。
「………」
なんで?
「ん〜……」
あたしの胸は最高潮に高鳴った!!
だって、だってだってだって!!
ベッドの隣にある丸椅子に座り、あたしが寝ていたベッドに頭をうずめて眠っている先生がいたから。
先生は手に難しそうな本を持っていて、あたしが中身を見ても全く理解なんてできないものだった。
「……こんなの、あたしだったら一瞬で寝れるな」
独り言を言っても先生は起きる気配もない。
よっぽど疲れているんだろう。