◇◆近未来科学商品◆◇【CANDY】
「ア〜キちゃん♪ねぇねぇ、アキちゃんは彼女いんの?」
「あ〜??」
勝手に腕にまとわりつき、慣れたように上目遣いで見上げてくる。
俺にはわかる!!
俺と同族な匂いがするから。
この女、ぜってー遊んでやがる!!
「彼女はいませーん」
「じゃあ、あたし彼女に立候補してもいいですか〜?」
「ダメで〜す」
「なんで〜?」
「あなたが生徒だからで〜す」
「じゃあ学校辞めるー」
「それはマジで勘弁してよ」
お前が卒業して良い女になったら考えてやるよ。とだけ言って頭をポンポンと叩く。
「じゃぁ、卒業するまで先生フリーでいてね」
「さぁな」
ひっどーいと女生徒はキャハハと笑う。
「ほらほら、早く教室戻らないと授業始まっちまうよ?」
腕に勝手に絡まれた女生徒の腕をソフトに外し、ヒラヒラと手を振った。
「え〜??ちょっとくらい遅れても良いもん」
「俺はこう得見えて一応教師だから〜。素直にかえりなさい」
「は〜い」
女生徒はそのまま大きく手を振り走り去っていく。
マジで、ガキの世話は疲れる。
何がどう疲れるって……
なんか色々と疲れんだって、まじで。