◇◆近未来科学商品◆◇【CANDY】


「わっ!!大丈夫ですか?ご飯が変なところに入ったとかですか??」

菅山先生は背中をさすり、お茶を手渡してきた。


「菅山先生が変なこと言うからじゃないですか!!」

「え?」


当たり前の反論……なはずなのに、何故か菅山先生は『?』マークを頭の上に乗せている。

あ〜……やっぱり、なんかウマが合わねぇ……。



「あっと、もうこんな時間ですね。では私、生徒と約束があるのでお先に失礼します」


菅山先生はマイペースに空いた器を片付け、すくっと立ちあがった。

今度は俺が菅山先生を見上げる形になる。


「生徒と約束……ですか?」

「はい。数学の質問で……あ〜、そういえば、先生、後藤の担任でしたね」


後藤、後藤……どこの後藤ですか?


なんて言えねぇ。

俺のクラスに後藤なんていたっけ??




「ほら、学級委員長の後藤ですよ」

俺の返事を待てずに先生の声が聞こえてくる。
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