love making
「ねぇ?」
その声でハッとすると、
下を少し眺めながら
「名前」って、つぶやいた。
何だろう?
じっと見ていると、
「名前なんていうの?」
そういって
なかなか上を向かないその子に、
「高橋 歩だよ。」
そう言うと
その子はパッと顔をあげ、
キラキラとした目で僕を見つめた。
「私は、九条 雪菜!」
“雪菜”
雪のように白い肌と、
ふわりとしたはかない華みたいな雰囲気。
まさに彼女にぴったりの名前だなと思った。