私の選択肢~彼はバンドマン~
「ねぇ!ちゃんと聞いてる??やっぱり沙織は反対??」
っと…ハチミツのような笑顔は雲っていった
…「ごめん。びっくりしたから。もぅ一回言って??」
もぅ…と言いながらあたしの目を見て
「僕、バンドマンになる」
突拍子もない淳くんの言葉はトンカチで頭を叩かれたような衝撃だった。
「…なんで??」
考えずに出た言葉だった。
「誘われたんだ。ベース募集してるバンドあるんだけど。って(笑)
あんまり有名じゃないけど面白いバンドだから今度一緒に行かない??取り敢えず見てみるだけでもさぁ!!」
なんだかお母さんに言い訳する子供みたいで笑えた。
「淳くんがやりたいようにしなよ。淳くんの人生なんだから。」
なんだか魂がはいらない。