青空の神様
あたしはとにかく、今目の前にいる少年に近寄ってみた。          驚いたことに、あたしの目の前には小さな父がいた。父は少年で、まだ子供だった。少年が父だと分かったのは、父がかつて見せてくれた、少年時代の写真の人物がそこにいたからだった。ぱっとみた感じでは、分からなかったが、確かに、目は父の面影があり、似ていた。         少年の父は、白いランニングシャツを汗と砂とで汚していて、水色の短パンは、右ポケットに小さな穴があいていた。その様子から、かなりのやんちゃ坊主だということが計り知れた。一方友達と思われる、もう一人の少年は、たぶん、いつもあたしの家に遊びに来ては、父とお酒を飲んだり、ゴルフに出かけたりする、幼な
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