日々
美桜
「暗いけど、この道進む?」
雅紀
「いーねー♪」
美桜
「新しい道ってドキドキするね♪」
雅紀
「なー♪」
美桜
「もうこれは裏道ではない!
これはっ、冒険さ!!」
雅紀
「目指せ新天地!」
美桜 雅紀
「「イエーイ!!」」
雅紀
「お!!カッケー家紋だなこの家!」
美桜
「本当だ!!あたしの家にも家紋あるよ―!」
雅紀
「俺んとこもある!」
美桜
「お父さんの御先祖様がそこそこの武士で、
お母さんの方が隠れキリスタンなんだって!
ちょっと、うち、禁断の恋よ!」
雅紀
「スッゲー!」
美桜
「雅紀は?」
雅紀
「俺の叔父さんが良いとこの坊さんで
曾祖母ちゃんも…。
遡れば武士家系だけど…」
美桜
「なるほど。――あ!
私的に心引かれる小道発見!!」
雅紀
「おぉ、暗い上り坂だな」
美桜
「どうする?行く?」
雅紀
「どっちでもいーよ」
美桜
「私この道に明日も行こ―ってなっても
二度と行けないと思うんだ」
雅紀
「同じく」
美桜
「…………」
雅紀
「…………」
雅紀 美桜
「「行こっか(くか)」」