日々
雅紀
「乗せてやるって言ってんの!
早くしろ!」
慶兎
「…………マジ!?」
途端に目を輝かせる慶兎。
止まった自転車の荷台に乗る。
ズシッと自分の二倍はあるであろう
その荷物量の重みに、
雅紀
「重い。やっぱ下りろ」
慶兎
「えー!?なにそれ!?」
少しばかりの文句は許されるだろう。
携帯で時間を見る。
自分一人なら、とばせば間に合う。
でも今は2人。荷物の重みもある。
とてもじゃないが、間に合わない時間だ。
慶兎
「雅紀兄、遅刻しないの?」
雅紀
「……遅刻だよ。完璧に。
お前を乗せてる時点で」
嫌味たっぷりに言ってやった。
しかし罰が悪くなり、まぁと口を開く。
雅紀
「どうせだし。次の電車まで時間もあるし。
…学校まで送ってやるよ」
慶兎
「ラッキー♪」
そんなこんなで結局、
学校まで送り届け雅紀は
溜め息を吐きながらホームに入った。